仮想通貨(NFT)界で活躍する女性、「クリプトウーマン」20名

近年、NFT市場が急速に発展し、世界中の起業家やアーティストがNFTのビジネス可能性に注目しています。 実際に、NFTの世界市場2027予測によると、NFT市場は年平均27.3%の成長率が予測されており、2027年には1256億ドルの市場規模に到達すると推測されています。 しかし、仮想通貨(NFT)業界には、男女格差が大きいという課題も。男女格差を縮めるためには、NFT界の最前線で活躍する女性のロールモデルを確立し、女性進出を促進することが大切です。 そこで今回は、仮想通貨(NFT界)で活躍する20名の女性「クリプトウーマン※」とそのストーリーをご紹介します。 ※クリプト(Crypto):「暗号」「暗号化された」という意味の言葉
この記事を書いた人: 伊藤めぐみ | ファクトチェック: Fintan Costello · 最終更新日: · 広告の情報開示
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仮想通貨とNFT|2つの違いは?

仮想通貨(NFT界)で活躍する女性を紹介していく前に、まずは仮想通貨とNFTの基本を押さえておきましょう。

  • 仮想通貨:金銭的価値をもつデジタル通貨
  • NFT:代替不可能なデジタルデータ

仮想通貨とNFTは、ブロックチェーン技術を用いて非代替性を生み出している点において類似しています。しかし、これら2つはまったくの別物である点を理解しておく必要があります。

仮想通貨 NFT(Non-Fungible Token)
代替性 非代替性
デジタルデータとして資産価値をもつ 投資やコレクションに用いられる
金銭的価値をもつ NFT取引の決済、投資に用いられる

このように、仮想通貨は通貨としての価値があり、NFTをはじめとした取引の決済や投資に用いられます。一方、NFTは資産価値をもつデジタルデータであり、主に仮想通貨を用いて取引できます。

NFT活用の主な事例として挙げられるのが「NFTアート」です。NFTアートは、デジタルアートをNFT化したもののことで、従来のデジタルアートとは違って”唯一無二”の存在であり、資産的価値があります。

仮想通貨(NFT)界における女性の活躍について

仮想通貨(NFT)の市場規模は拡大傾向にあるものの、まだまだ男女格差が大きい業界の一つです。

実際に、2021年に行われた調査では、過去21ヶ月に取引されたNFTアートの売上の少なくとも77%は、男性アーティストに支払われているという結果が報告されています。さらに、女性NFTアーティストの手に渡った報酬は、わずか5%にしか満たないとの結果も。

このことから「仮想通貨=男性優越主義」として批判されることも少なくありません。男女格差は、仮想通貨(NFT)界の世界共通の課題であり、特に日本は世界に遅れをとっていると考えられています。

しかし、そんな中、仮想通貨(NFT)界で活躍する女性も存在します。特に近年では、NFT界での女性の活躍をサポートする団体やコミュニティも多く生まれており、女性進出が進んでいます。

NFT界における女性進出を推進するには、実際にNFT界で活躍する女性のロールモデルを確立することが大切です。以下では、NFT界で活躍する女性のストーリーをみていきましょう。

仮想通貨(NFT)界で活躍する女性20名

ここからは、実際に仮想通貨(NFT)界で活躍する女性を20名紹介していきます。

仮想通貨(NFT)界で活躍する20名の女性

1.ローレン?イングラム

ローレン?イングラム氏は、「Women of Web3」の創設者です。Women of Web3は、Web3(ブロックチェーン技術を使ったウェブの世界)における女性のためのコミュニティで、Web3業界やメタバース業界に挑戦したい女性のサポートを提供しています。

また、彼女は、Meta社などのテクノロジー企業のマーケティングに11年以上携わった経験をもちます。女性起業家の先導者として演説なども手がけています。

2.ヤム?カーカイ

ヤム?カーカイ氏は、「World of Women(WoW)」の共同設立者です。なお、デジタルイラスト、およびNFTアートをメインで手がけるアーティストとしても活躍しています。

彼女の多文化背景、人生経験をもとに作成されたWoWは、男性が支配する業界の多様性を祝い、すべての人に平等にチャンスを提供することを使命とするコミュニティです。今ではWowは、NFTスペースにおいて女性を代表するリーダー的存在にまで成長しました。

3.マリーハ?アビディ

マリーハ?アビディ氏は、パキスタン系アメリカ人のビジュアルアーティスト兼作家です。彼女は「Women Rise」の創設者兼クリエイターとしても活躍しています。Woman Riseは、1万以上のユニークなデジタル作品をコレクションしたサイトであり、世界中の女性を称えるNFTアートを楽しむことができます。

4.ニコル?ヤップ

ニコル?ヤップ氏は、8,888もの美しいアジア人女性のNFTアートをコレクションした「8sian」の創設者です。8sianは、NFTコレクションを通して、アジア文化を祝うと同時に、Web3業界におけるアジア人を代表する存在でもあります。

彼女が代表として活躍する8sianは、NFTの経験を共有し、新しくエキサイティングなNFT界で活躍するためのノウハウ提供を行っています。

5.グラム?ベケット

グラム?ベケット氏は、トルコのブルサを拠点に活動するアーティストです。悲しい表情をした女の子のNFTアートをコレクションした「Sad Girls Bar」のアーティストとして活動しています。

彼女が手がける、モノトーンを基調とした悲しい表情をした女の子のアートは、幅広い支持を得ています。

6.サラ?バウマン

サラ?バウマン氏は、「Women and Weapons」のアーティスト兼創設者です。彼女は「フルタイムのアーティストになる」という長年の夢を叶えるため、セラピストとしての前職を去り、数ヶ月後には数百万ドルのアートプロジェクトとブランドを立ち上げました。「これらはすべてNFTのおかげで成し遂げたこと」と彼女は語ります。

Women and Weaponsは、アクセサリーのような武器をもつ多様で強い女性のNFTアートをコレクションしています。

7.松島エイミ

松島エイミ氏は、「Women of crypto」の創設者兼クリエイティブディレクターです。自動車やボートのレンタル事業や取引、投資を行っており、NFTにも多額を投資しています。さらに、彼女は2022年1月、NFTとメタバースの開発会社である「MetaTora」を立ち上げました。

8.レイチェル?ウィンター

レイチェル?ウィンター氏は、「Remarkable women」のアーティストとイラストレーターを務める人物です。クリエイティブ業界で多彩なバックグラウンドをもつ彼女は、ファッションやパターンデザイナーの経験を生かして、イラストレーターになりました。

Remarkable womenは、彼女が手がけたフェミニズム、文化多様性、ファッションに触発された作品を多数コレクションしています。

9.アシュリー?スミス

アシュリー?スミス氏は、生成的な女性アバターのNFTプロジェクトとして設立された「Fame Lady Squad」の共同所有者です。

また、彼女はポッドキャスト番組「From The Blockchain」の運営も手がけています。Web3スペースにおいて、多様なバックグラウンドをもつすべての女性を対象に教育や機会を提供しています。

10.イジー

イジー氏は、1万ピースもの宇宙的な女性のNFTコレクションである「Woman Tribe」を設立した人物です。本コレクションは、「女性が自らの内なる神性と力を受け入れる」ことを助けるために作られ、さまざまな女性に力と影響を与えています。

11.サマー?ワグナー

サマー?ワグナー氏は、米国中西部出身の写真家です。そんな彼女のNFTアート作品は、異世界のシーンを捉えた落ち着いたトーンと不気味な境界線を巧みにぼかすことで、非常に多くの人々を魅了しています。彼女の作品は、最高1ETH(約25万円に相当)で取引されています。

12.アンバー?ヴィットリア

アンバー?ヴィットリア氏は、イラストレーターと詩人、著者と多彩な顔をもつ女性です。彼女の作品は、彼女自身と女性らしさや感情、アイデンティティを表しています。

インクやアクリル、色鉛筆を媒体として活用したスタイルが魅力的で、デジタルアートにはカラフルで生き生きとした作品が並びます。今、注目すべきNFTアーティストの一人です。

13.メイ

メイ氏は、3Dのランドスケープアーティストです。彼女が描く、想像上の落ち着いた場所のシュールなNFTアートには、まるで夢のような世界が広がっています。彼女の3Dクリエイションは、シミュレーションゲームのSimsのアイテムを作成したことが始まりだったそう。今では、ランドスケープに特化したNFTアーティストとして活躍しています。

14.イボナ?タウ

イボナ?タウ氏は、リトアニア出身のAIアーティスト兼研究者です。彼女はビジュアルアーツの手段としてAIを用いることを手がけており、彼女のゴールはAIを通じて感情を見つけて作成し、AIをもっと人間らしいものにすることだそうです。

15.シュルレアリスト シェイ

シュルレアリスト シェイ氏は、写真家兼グラフィックデザイナー、デジタルイラストレーターです。また、ShaystethicのCEOとして、数々のデジタルNFTアートを手がけています。

彼女は、NFTの最新情報を届けるnft nowが発表する、2023年度の「web3界のトップ100のクリエイター100」に選出されるなど、今注目のクリエイターの一人です。

16.オーリエア?ハーヴェイ

オーリエア?ハーヴェイ氏は、イタリアローマを拠点に活動するデジタルアーティスト兼彫刻家です。彼女は、デジタル構築技術と3Dスキャン、ARなど、さまざまな技術を駆使して、仮想および物理的な彫刻を手がけています。

17.シャボンヌ?ウォン

シャボンヌ?ウォン氏は、シンガポール出身の3Dバーチャルモデルクリエイター、およびNFTアーティストです。彼女は、ファッション写真家としてのバックグラウンドを生かし、VOGUE SingaporeにてVOUGE史上初となるNFTカバーを担当しました。

18.タボニア?エヴァンス

タボニア?エヴァンス氏は、米国の作家および実業家です。また、彼女は暗号通貨の専門家であり、Guapcoinを創設した人物でもあります。Guapcoinは、ブロック
チェーンの技術を生かし、黒人コミュニティを経済的にエンパワーすることを目的に始まりました。

19.草野絵美

草野絵美氏は、東京を拠点に活躍する起業家、およびアーティストです。彼女とNFTアーティストの大平彩華氏が創設したNFTコレクション「新星ギャルバース」は、日本初のNFTアートとして注目を集めています。

新星ギャルバースは、「ギャル×メタバース×ユニバース」をコンセプトとし、80?90年代の少女アニメの要素を取り入れた作風のコレクションです。2022年4月には8,888体を見事に完売しています。

そんな彼女がNFTに希望を感じて企業したきっかけは、当時8歳だった長男のNFTアートのプロジェクト「Zombie Zoo」が海外で注目され、総額1,500万円で取引されるという出来事でした。

彼女はこれまでの経験を活かし、書籍出版やテレビ出演など、さまざまな分野で活躍しています。今後の活躍にも注目です。

20.たぬきち

たぬきち氏は、2021年の秋からTwitterを中心にNFT関連の情報発信を行う、Web3界の日本人インフルエンサーです。

彼女は、「もっと多くの人にWeb3を楽しんでもらいたい」という想いから、大規模カンファレンス「HONEYCON」を主催しました。HONEYCONは、Web3テーマパークをイメージした体験型のカンファレンスで、2022年10月に渋谷で開催されました。

2022年には、一般社団法人ブロックチェーン推進協会のBCCCエバンジェリストに就任。

さらに、最近では「Web3Girls」という女性の団体を立ち上げ、Web3業界で働く人や、働きたい人たちが女性同士で助け合える場の提供や、イベントを多数主催したりと、活躍の幅を広げています。

たぬきち氏は、Web3界の前線で活躍する、Web3界で働く女性、働きたい女性にとってまさに「ロールモデル」となる女性です。

まとめ

仮想通貨(NFT)界で活躍する女性を20名ピックアップして紹介しました。NFT界における男女格差は今もまだ大きいものの、NFTアーティストやNFT界を先導するリーダーとして活躍する女性もたくさん存在します。そんな彼女たちには、自分のバックグラウンドや経験を活かしたデジタルアートを手がけ、そしてアートを通して世界にメッセージを発信しているという共通点があります。

また、近年、数多くの女性クリエイターやアーティストが昨今NFTに注目する背景には、「NFTの登場により、誰にでも価値のあるデジタルアートの作成が可能になったこと」が関係していると考察できます。NFTの登場によって、デジタルアートが唯一無二の価値を持てるようになったことで、生まれ育ったコミュニティや国籍、性別などに関係なく、誰でも”オリジナル”な作品を作成し、ファンから資金を集め、さらにビジネスを成長させていくことが可能になったのです。

NFT市場は、今後もさらなる拡大が見込まれます。今回紹介した女性のようなロールモデルを確立できれば、NFT界の「男女格差」は縮まり、女性が今よりもっと活躍できるようになるでしょう。

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この記事を書いた人
BonusFinder Japan 編集長

BonusFinderの編集長、伊藤めぐみです。アメリカの大学でコンピューターサイエンスの修士号とマーケティングの博士号を取得し、ヨーロッパのオンラインカジノでマーケティングを担当していました。2007年からカジノの業界で働いており、BonusFinderではオンラインカジノの専門家として、カジノのレビューやコンテンツの品質管理責任者を担当しています。